このご質問は、第五章の問題を解いていると疑問に思う方がたくさんいらっしゃいます。
まずは、この質問の意図から説明していきます。
質問の意図
第一章で学びますが、年齢は以下のように区分けがされています。
医薬品の使用上の注意において、乳児、幼児、小児という場合には、おおよその目安として、次の年齢区分が用いられている。
乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満
引用:試験問題作成に関する手引き
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/sikentebiki_4.pdf
ですが、第五章に出てくる問題で、 以下のような正誤問題の記述があったとします。
この選択肢の正誤は何になるかわかりますか?
15歳未満は小児ですので問題ありませんが、 6歳未満は小児ではなく幼児なので、「誤」ではないか?と思う方がいると思います。
しかし、正解は、「正」となります。
試験問題作成の手引きの記述
たとえば、手引きの第三章の「胃腸鎮痛鎮痙剤」の部分を見てみると、
と記載があります。
更に、手引き内の第五章の「別表5-1.主な使用上の注意の記載とその対象成分・薬効群等」の、 してはいけないことの項目において、小児における年齢制限の欄には、
と記載がなされています。
添付文書の記述
さて、ここで、アミノ安息香酸が含まれている薬の実際の添付文書にどのように書かれているか、例を書きだしてみます。
これらを見て分かる通り、 どれも手引きの年齢区分の記載に沿っていることが分かります。
このように、手引きの年齢区分の記載では、「おおよその目安」という書かれ方がされているものの、混乱を招く書き方になっています。
しかし、手引きの記述が「6歳未満の小児」となっているままでは、試験での出題はこれが絶対ですので、残念ながらテクニック的にそのように覚えておくしかないです。
また、同じく手引きでは、ヒマシ油の記述に関して、
と書かれており、こちらも混乱の元となっています。
まとめ
このように、勉強するほどに気になる箇所が出てくることがあると思いますが、実力がついてきた証拠です。めげずに学習していきましょう。
ちなみに、年齢の区分は頻出ですので、
「いない子」と覚えましょう。乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満です。
まだ、高齢者の区分は65歳以上ですので、「老後」と覚えましょう。