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よく聞かれる鎮痛成分ランキング
外国人によく聞かれる鎮痛剤成分をランキングにしました。
※ランキングは個人の経験で選んでおります。
Ibuprofen:イブプロフェン
Paracetamol:パラセタモール(アセトアミノフェン)
Aspirin:アスピリン
以下は日本では市販されていないですが、よく聞かれるものです。
第4位 naproxen:ナプロキセン
第5位 codeine:コデイン
第6位 diclofenac sodium:ジクロフェナクナトリウム
※市販薬は内服はありませんが、外用剤はあります。
鎮痛成分の解説
Ibuprofen
イブプロフェン
発音は、アイブプロフェンもしくは、イブプロフェンです。日本の市販薬で有名なお薬はイブ錠やリングルIBなどたくさんありますので、すぐにご案内できますね。
余談になりますが、ドイツに行ったときに治療中の歯が痛んだので、薬局で「一番強い鎮痛剤をください。」と薬剤師さんに言ったら、イブプロフェンが出てきました。1回200㎎を飲むようにと言われましたが、あとから説明書を読むと、症状が良くならない場合は1回400㎎服用してもOKと書いてありました。 日本の市販薬のイブプロフェンの場合、1回200mgが最高用量です。
Paracetamol, Acetaminophen
アセトアミノフェン
日本ではアセトアミノフェンという成分名の表示が一般的ですが、欧州ではパラセタモールという名前の方が主流です。パラセタモールはアセトアミノフェンの別名です。 アセトアミノフェンの代表的な市販薬のブランドは、欧米でも日本でもTylenolタイレノールです。
また、 オーストラリア人には、Panadol パナドール という販売名で聞かれることが多いです。
日本の市販薬のアセトアミフェンの1回あたりの大人の最大用量は、現時点、300㎎で、海外のアセトアミフェン製品より少ない場合が多いです。ですので、日本のアセトアミフェン製剤をお勧めする時に、「1錠当たり300㎎ですよ。」などと伝えてあげると親切です。
Aspirin
アスピリン
昔からある鎮痛剤の定番です。市販のバイエルアスピリンのパッケージには、大きくASPIRINと英語表記があるので、案内する側としては大変助かります。
Naproxen
ナプロキセン
ナプロキセン(商品名:ナイキサン)もNSAIDs(解熱鎮痛消炎剤)ですが、日本では医療用医薬品なので、ドラッグストアなどでは手に入りません。 欧米では Aleveアリーヴ というブランドが有名です。
Codeine
コデイン
少し強めの鎮痛剤としてよく聞かれるのですが、痛み止めとしてのコデインは日本では市販されていません。コデインは単独では鎮痛作用があまりないということで、ヨーロッパなど一部の国では、 低濃度のコデイン+パラセタモールとの組み合わせで、 co-codamol (コーコダモール) などの名前で市販薬として売られています。
Diclofenac sodium
ジクロフェナクナトリウム
ディークロフェナク ソディアム または、ダイクロフェナク ソディアム と発音します。 Voltaren ヴォルタレンというブランド名で聞かれることもあります。日本の市販薬では、貼付剤のボルタレンはありますが、飲み薬のボルタレンは医療用医薬品です。
【補足】Loxoprofen
ロキソプロフェン
外国人に聞かれることはほぼ皆無の成分になりますが、補足として記載します。
日本人には大人気のロキソニンですが、 世界的に見ると知名度がなく、外国人にほしいと言われる機会はほぼありません。もしも聞かれるとすれば、たまに、パイロットやCAの方、日本での旅行中にロキソニンの存在を知った方に、販売しているかどうか聞かれる程度です。
私がよく使わせていただいている、Drugs.comというアメリカ人向けの医薬品情報データベースでLoxoninを検索してみると、日本や韓国など一部アジア圏で手に入る成分だとは分かりますが、それ以外の情報が出てきません。
お客さまにボルタレンなど比較的鎮痛効果の高い薬があるかどうか聞かれて、市販では手に入らないとお伝えすると、やはり「シャープに効く鎮痛剤がほしい」と言われます。そのようなときは、私もロキソニンをおすすめすることがありますが、英文書を使って説明をしても、一度も服用したことのない薬を買って下さるかどうかは、個人差はもちろん、文化背景も大きいと感じます。
たとえば、一通り説明を聞いた後で、「やっぱりイブプロフェンにしておこうかな!」と言われることも多くありました。逆に、あなたがそう言うなら服用してみようかな、と即決される方もいました。
国によってお薬事情が全く異なるため、主流の薬も日本とは違う場合があります。市販の鎮痛剤で言えば、 世界中で最も親しまれていて、手に入りやすく、かつ効き目もあると認識されている成分は、アセトアミフェンとイブプロフェンです。
ですので、もし「効き目の良い市販の鎮痛剤はありますか?」と聞かれたら、イブプロフェンはいかがでしょうかと聞いてみてください。大半の方がご納得して下さるはずです。本来であれば、アセトアミノフェンをおすすめしたいところですが、日本の市販薬のアセトアミノフェンは、1回用量が300㎎なので、「シャープに効く」とは言い難いというのが実情です。ちなみに海外で市販されているアセトアミノフェン製剤は、1回用量500㎎以上主流になります。
英語の様々な痛みの表現
日本語ではひとくちに「痛み」と言いますが、英語ではいろいろな痛みの表現があります。日本語は、ヒリヒリやズキズキなど、痛みに関する擬音語の表現がたくさんあるので、以下の表現の中には、その擬音語の代わりとなる言葉もあります。
pain ペイン
急性で強い痛みに使われるイメージがあります。
ache エイク
慢性的でそこまで強くない痛みに使われるイメージです。 いわゆる鈍痛に当たります。しかし、headache(頭痛)やstomacache(腹痛)など、体の一部の名称にacheがくっつく場合はこの限りではないので注意します。
cramp クランプ
けいれん性の痛み。 足がつった時や、胃のさしこみ痛、生理痛、下痢の時の腹痛なども含まれます。
特に、生理痛による cramps は女性から聞くことの多い表現ですので、特に覚えておいていただくとスムーズに会話がすすみます。 女性からcrampsと言われ、おなかを押さえていたとしたら、生理痛の可能性が高いと考えてください。
また、menstrual cramps というと、より直接的な生理痛という表現になりますが、多くの場合、cramps と略されます。menstrualは「月経の」という意味です。
また、 生理痛には、period pain または period cramps という言葉もあります。ピリオドは、「終止符」「期間」という意味がありますが、「生理」という意味もあります。日本語だとピリオドという表記になってしまいますが、実際は 「ピュリオド」に聞こえます。
burn バーン
burnには、「燃える」「焼ける」という意味があるので、そのまま 「焼けるような痛み」「ヒリヒリする痛み」です。やけどや日焼けによるヒリヒリ感を伝えるときにも使えます。
throb スローブ
拍動性の痛みに使います。「ずきんずきん」「どきどき」。様々な原因が考えられる頭痛の中でも、偏頭痛はこの痛みに近いです。
sore ソア
主に 炎症性の「ヒリヒリ」する痛みに使います。ドラッグストアでは、のどの痛みを訴えるときに耳にする場合が多いです。
hurt ハートゥ
その他、hurt という言葉も頻繁に使われるので覚えておきましょう。