日本と海外の薬のサイズの違い
日本の薬のサイズに比べ、 海外の薬のサイズは大きい傾向があります。
以前ナイクイル (NyQuil) を買って実際のサイズを比べてみたことがあるのですが、パブロン鼻炎カプセルと比べて 幅が約2倍ほどありました。エイリアンの卵?のような怪しい緑色です。
ナイクィルは、アメリカの有名な風邪薬のプランドです。風邪薬がほしいというアメリカ人(と思われる)のお客さまに、しょっちゅう聞かれる薬です。
日本だったら、こんにゃくゼリーのように、ご老人が喉に詰まらせる危険があるとして訴えられてしまいそうなぐらい大きいです。風邪を治そうと思ったら窒息してしまった!なんてシャレにならないですよね。
しかも液体カプセルのためか、たくさんの水と一緒に飲んでも、少しのどにひっかかる感じがあります。丸飲みが得意な私でも違和感を感じるということは、華奢な女性や年配の方が服用できるかどうか、少し心配になります。
このあたりは、骨格の違いもありそうですし、合理性を優先する傾向もあるのかもしれません。
欧米のお薬はこのように大粒な傾向があります。ただ、一粒あたりが大きいので、一回あたり飲む量は、多くても2錠です。ところが、日本の薬は非常に小粒。一度に3粒も4粒も飲むものはむしろ一般的です。
服用錠数に驚かれるときもあります
こういう違いがありますので、お客様に用法・用量を説明する時に、
“Take three tablets every 4 hours and…”
(3錠を4時間ごとに…)
と言いかけると、高い確率で
“Three ?!”
(3錠も?!)
というリアクションがあります。更に4錠以上になると、
“Why so many?”
(なんでそんなに多いの?)
と聞かれることもあります。そういう時は、
“Because small tablets are preferred in Japan.”
(なぜなら日本では小さな錠剤が好まれるからです。)
と答えるようにしています。
まとめ
小さなことかもしれませんが、薬の接客をしていると、このようなちょっとした文化の違いがいろいろなところに現れます。疑問を投げかけられた時は、できるだけ答えられるようにして、少しでもお客さまの不安を減らせると良いですよね。
また、日本と海外で、好まれる剤型も異なりますので、それに関してはまた別の記事にてお話しします。