質も量も重要な要素である
過去問の量については、その方の元々持っている理解力や、勉強のはかどり具合にもよりますので、一概に言えないというのが正直なところです。
一つ一つの知識を深く理解している方は、幅広く応用が利くので量をこなす必要はないですし、逆に量をこなすことで伸びる方もたくさんいます。ですので、あくまで参考程度に読んでください。
ご自分のブロックの過去5年分は当たり前ですが、全国の他のブロックについても5年分解いておくと良いかと思います。とはいえ、毎年追い込みの時期(試験1か月前)には1日1回分(120問)解くことを推奨していますので、あまり目安にならないかもしれません。
いつもお話ししていることですが、追い込みより前の時期は、問題を解くときはていねいにこなすことを推奨しています。量より質を重視して、問題を解いて間違ったところ、あやふやなところは、テキストを参照してきちんと覚えていきます。
これができていると、追い込みの時期の過去問を一気に解く時に、非常にスムーズに入れます。
過去問の量ばかりに囚われて雑にこなしていると、いつまでたっても実力が付いてこないという事態もあり得ますので、追い込み前はできるだけ知識を深める時間に費やしましょう。
過去問全国ツアーおすすめ地域
東京・首都圏の試験を受ける方を想定して、どこの地域の問題を練習に解いていくか、おすすめを書いていきます。もちろん毎年傾向が変わりますので、参考程度にしてください。
①首都圏ブロック
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県(平成27年から東京は南関東に加わった。)
ベーシックな良問が多いので、当たり前だが必ず解くこと。特に平成30年、令和1年の問題は難しかったが、このレベルをすらすら解けるようになれば、今年も安泰だと思われる。また、全国で一番生薬・漢方絡みの問題が多いので、その対策に解いておこう。
②関東・甲信越ブロック
茨城県・栃木県・群馬県・新潟県・山梨県・長野県
応用の効いた問題が多いので、首都圏の問題に慣れた人は解いておくと合格率を押し上げてくれる。
③北陸・東海ブロック
愛知、岐阜、三重、静岡、富山・石川
基本的にベーシックな問題が多いが、近年は第五章の難易度が上がっている。第五章だけでも見ておくのがおすすめ。
④大阪
良問が多いので、優先的に解いておきたい。会話形式の実際の接客を仮定した問題など、工夫をこらした問題もある。年によっては少し難易度が高い。特に平成28年の問題は解いておくと良い。
⑤四国ブロック
香川県・愛媛県・徳島県・高知県
少し語尾を変えたような、意地悪な問題に慣れておきたい人や、判断能力を鍛えたい方におすすめ。問われている内容の難易度はそこまで高くないが、問題文の日本語のせいで難しく感じるかもしれない。
⑥九州・沖縄ブロック
⑦北海道、東北ブロック
毎年とてもベーシックな問題が多いので、自信の無い方はここから始めるのがオススメ。
まとめ
本試験は午前・午後各2時間、合計4時間です。最初のうちは過去問を解くのに時間がかかるかもしれませんが、慣れてくるとそんなに長くかかりません。
追い込みの時期になると、 2.5時間ぐらいで120問解けるようになる方も増えてきます。第一章は、多くの方が早いうちに満点近く取れるようになると思いますので、得意な章を省くなどして、できるだけ多くの問題に接するようにしておきましょう。