市販の酔い止めの選び方のコツ

酔い止めはたくさん種類がありますが、どうやって選んでいけばよいのか、お客様にお勧めする方法をご紹介します。

成分の組成

ほとんどの酔い止めは、作用時間が4時間、8時間、12時間と分かれています。成分としては、ほとんどが以下の4つの薬の中のいずれかの組み合わせでできています。

抗ヒスタミン薬

塩酸メクリジン、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェニドールなど

脳からヒスタミンという物質が放出し、嘔吐中枢を刺激すると、吐き気の症状が起こります。抗ヒスタミン薬はヒスタミンの作用を抑制し、吐き気や嘔吐を防ぐはたらきがあります

ヒスタミンにはさまざまなはたらきがありますが、もうひとつ、脳を覚醒する作用があります。これにより、抗ヒスタミン剤がヒスタミンを抑えることで、眠くなってしまうのです。酔い止めが眠くなる理由はここにあります。まとめると、

ヒスタミンのはたらき:嘔吐中枢の刺激、脳の覚醒

ですので、抗ヒスタミン剤はこれを止める作用があるということです。

中枢神経興奮薬

無水カフェインやジプロフィリンなど

中枢神経に働きかけ、乗り物酔いの症状の原因となる脳の混乱を軽減することで、吐き気やめまいなどを抑えると言われています。中枢神経興奮薬と言っても、交感神経刺激薬とは違う作用機序を持つ成分です。少し難しい名前で「フォスフォジエステラーゼ阻害薬」とも呼ばれます。

作用機序を簡単に説明します。

カフェインもジプロフィリンも、アデノシンという物質に似た構造を持ちます。脳が疲労するとアデノシンが増え、アデノシンがある受容体にくっつくと脳の活動が低下します。そこで構造の似たカフェインまたはジプロフィリンが、アデノシンが受容体にくっつくのを拮抗的に邪魔します。すると脳の活動が低下するのを抑えられるわけです。

カフェインを摂取すると目が覚めるというのは有名な話ですね。それを踏まえるとなんとなく感覚の乱れがシャキッとしそうなイメージが浮かぶかと思います。

抗コリン薬

臭化水素酸スコポラミンなど

交感神経を優位にすることで、乗物酔いに伴うめまいや頭痛、吐き気などををやわらげます。つまり作用としては、前項の中枢神経興奮薬と同じになるということです。作用機序は違いますが、結果として起きることは同じです。

これはなぜかというと、抗コリン薬は、字のごとく、「アセチルコリンに抗う」=「アセチルコリンを抑える」ですので、副交感神経を抑える作用がありますね。副交感神経の働きが下がるということは、相対的に交感神経の働きが上がるということです。

局所麻酔薬

アミノ安息香酸エチル

胃粘膜への局所麻酔作用により、嘔吐刺激を和らげます。サクロンQの局所麻酔薬、オキセサゼインと同じような性質のお薬です。


大まかな接客の流れ

実際の接客の流れとしては、

1.酔い止めを飲む人の年齢を聞く。

2.乗り物に乗っている時間がどれぐらいか聞く。

3.効果の強さ、眠気の強さ、チュアブル錠が良いかどうかなどを総合的に判断して絞っていく。

というふうになります。酔い止めは、似たり寄ったりでそこまで特徴のある成分配合のものの方が少なく、登録販売者もおすすめしにくいというのが正直なところではないでしょうか?

そして、酔い止めの薬の効き目は、おまじないレベルと言わざるを得ない部分があり、薬を飲んでいようがいまいが、酔うときは酔いますし、同じ状況でも体調が良ければ酔わないこともあります。しかしながら、特徴的な酔い止めについてポイントを押さえておくと、接客がスムーズになりますので、いくつか挙げていきます。

おすすめの酔い止め

アネロンニスキャップ

アネロンニスキャップには、アミノ安息香酸という胃粘膜に直接働きかける局所麻酔薬が入っており、嘔吐中枢の興奮を抑えます。

それほど大差ない市販の酔い止めの中でも、群を抜いて工夫された成分配合で、市販の酔い止めの中では総合力が一番高いです。特に吐き気が心配という方にはこちらをお勧めします。ただし、1日1回服用の長時間型のお薬なので、短い移動にはあまり適していません。

(成分)マレイン酸フェニラミン:抗ヒスタミン剤

アミノ安息香酸エチル:局所麻酔薬

スコポラミン臭化水素酸塩水和物:抗コリン薬

無水カフェイン:中枢神経興奮薬

ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6):神経機能正常保持作用

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トラベルミンR

トラベルミンR眠くなりにくい酔い止めとして訴求しているもので一番有名な薬です。ジフェニドールはめまいの症状によく使われるお薬で人によってはこれでもかなり眠くなりますが、少しでも眠くなる確率を減らしたいという場合にはトラベルミンRをおすすめしましょう。

(成分)ジフェニドール塩酸塩:抗ヒスタミン薬

スコポラミン臭化水素酸塩水和物:抗コリン薬

無水カフェイン:中枢神経興奮薬

ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6):神経機能正常保持作用

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トラベルミン1

トラベルミン1は、大人用(15歳以上)のチュアブル錠です。チュアブル錠は子供から飲めるものが多く、たいてい成分量が少なく設定してありますが、これは違います。大正製薬のセンパアと同じ処方なので比較してみますと、センパアは1日1回1錠で塩酸メクリジン25㎎です。一方、トラベルミン1は1日1回1錠で、塩酸メクリジンが2倍量の50㎎です。

(成分)塩酸メクリジン:抗ヒスタミン剤

スコポラミン臭化水素酸塩水和物:抗コリン薬

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眠気を気にしているお客様へのアドバイス

基本的に酔い止めはどれを選んでも眠くなる可能性があるということをお話ししましょう。そういう性質のお薬ですので、それを覚悟の上使わなくてはなりません。

気持ち悪くなって吐くなどして体力を消耗したまま旅を続けるよりは、むしろその時間のみ寝てしまえばその後快適に旅を続けられますので、そのようなアドバイスをすることもおすすめです。

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