目薬成分ネオスチグミンと殺虫剤の意外な共通点

ネオスチグミンについて

目薬の成分、ネオスチグミンは、ピント調整機能がメインの成分です。
この成分について、まずざっくりと把握したいことは、目をリラックスの方向に持っていく薬(副交感神経刺激薬)だということです。
詳しい作用機序は、以下になります。
1.アセチルコリン分解酵素(アセチルコリンエステラーゼ)を阻害する
2.アセチルコリンが増えて、副交感神経が興奮する
3.縮瞳(近くのものを見えやすくする)が起こる
※ネオスチグミンは、赤マルで囲まれたアセチルコリン分解酵素を阻害するので、アセチルコリンがコリンと酢酸に分解されなくなり、相対的にアセチルコリンが増えます。

殺虫成分について

さて、一方で、殺虫剤の中で、「カーバメイト系」と呼ばれる成分があります。カーバメイト系で覚えるべき成分は、何と言ってもプロポクスルですね。プロポクスルは、アセチルコリン分解酵素を可逆的に阻害する成分です。
カーバメイト系殺虫剤の詳しい作用機序は、
1.アセチルコリン分解酵素を阻害する
2.アセチルコリンが増えて、副交感神経が興奮する
3.徐脈、麻痺などが起こる(リラックスの状態が過剰になっている状態を想像してください。)
ここで気づかれた方がいるかもしれませんが、ネオスチグミンと作用機序が全く同じですよね。実は、ネオスチグミンも、プロポクスル等と同じカーバメイト系の成分であり、同じコンセプトのお薬なのです。局所作用か、全身作用(虫にとっては…)かの違いですね。
おもしろいですよね。
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ちなみに、サリンという成分があります。
サリンはオウム真理教の地下鉄テロで使われた成分ですが、こちらもアセチルコリン分解酵素阻害剤の一種です。有機リン系の殺虫成分と同様、アセチルコリン分解酵素を不可逆的に阻害します。サリンは超強力な成分で、事件では13人もの死者が出ました。

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